TOP > 北京オリンピック(五輪)・高校野球 > 太田雄貴選手が森永製菓に入社
メルマガ登録

太田雄貴選手が森永製菓に入社

太田雄貴選手(北京五輪フェンシング男子フルーレ個人銀メダリスト、22、京都クラブ)が森永製菓に入社を決めたそうだ。

これまでは同志社大学卒業後も就職せず、ニートのような状態で、協会からの強化費用で生活をしていた。就職していないことがつらい時期もあったらしい。

北京で銀メダルを獲得後は、「ニート剣士」として話題になった。それが、今後は森永製菓の正社員としてフェンシングを続ける。普通のアマチュアスポーツマンになるわけで、収入も保障され、将来の不安もなくフェンシングに打ち込める立場になる。日本企業は通常は終身雇用なので、太田選手もフェンシングを引退してもそれ以後も生活の不安はなくなる。

企業側としても、太田雄貴選手のような有名選手が入ると、その部署が活気づくし、営業に行っても皆が応援してくれるので売上も相当伸びると思われる。

実際、サントリーのラグビー部員達は営業でも好成績を上げている選手も多いと聞く。営業コンテストで上位に常連で入ったりする有名選手もいる。

スポーツで鍛えた体力と、気合で売っているのか、あるいは、知名度で売っているのか、売れる理由は知るよしもないが、全く無名の人間が売りに行くのと、オリンピックのメダリストが売りに行くのとでは客の反応は違って当たり前である。

話せるだけで意味があるし、オリンピックのちょっとした話を聞くだけでもすごい価値があるだろう。

だとすれば、その利益に見合った行動、ということで購買につながることもありうる。

そういう意味で、森永製菓は幸運と言っていいと思われる。広告にもおそらく出演させるだろうし、そうした効果を考慮すると、年1000万円以上の報酬を支払ってもおつりが来るだろう。

太田雄貴選手の森永製菓での仕事としては、11月1日付で健康事業本部ウイダー事業部に配属され、商品開発やPRを務めるマーケティング担当になるという。太田選手の企画した製品が市場に出る可能性が出てきた。自分のスポーツ飲料として開発すれば一石二鳥である。

企業のスポーツ選手の場合、待遇も様々で、上記のサントリーのラグビー選手達はきちんと仕事をした後に練習をして日本一になったりしている。

しかし、会社やスポーツによっては午前中だけ仕事をして、午後はすべて練習、というセミプロのようなケースもある。さらに、年間のかなりの部分を遠征して練習試合をやるスポーツもあるようだ。

フェンシングがどのくらいの練習量をこなさなければならないかによってこれは決まるのだろう。

太田雄貴選手は「フェンシングを通じて子供に夢を与えたい」と考えており、この点は森永製菓も一致しているという。お菓子の会社だから子供に夢を与えるお菓子を売るというのはぴったりのイメージとも言える。

背広にネクタイ姿で臨んだ会見では「就職していないことがつらい時期もあった。いろんな人に支えてもらった」と涙ながらに話す場面もあったそうだ。同級生がほとんど就職しているのに、1人だけ勝てるかどうかわからないフェンシングの練習に励むのはかなり不安があったのだろう。

宝地図の場合、自分の夢を叶えるために作ることも多いが、太田雄貴選手や北島康介選手等のように、子供たちに夢を与える、というのを宝地図に書くのもよいかも知れない。