K−1世界MAX決勝大会(日本武道館)は魔裟斗の優勝で幕を閉じた。
しかし、何か釈然としないものを感じたのは私だけだろうか?
準決勝の佐藤嘉洋戦では魔裟斗は1ラウンドのポイントを取ったものの、2ラウンドでは佐藤嘉洋にダウンを奪われている。
ボクシングの試合などでは、1回ダウンを奪った場合、相手がダウンを奪い返さない限り、逆転はほとんど不可能だ。
しかし、魔裟斗の場合には、1回ダウンを喫し、その後、相手からダウンと取るわけでも無いのに、引き分けとかポイント面で有利になっていた。
ダウンを2ポイントしか与えない、という採点もおかしいように思う。
通常、3ラウンドの試合で、ダウンを奪った方が勝てない、というのはおかしい。そんな例はほとんど無いのではないか?
ホームタウンデシジョンというか、露骨な判定ではなかったか?
あれで勝てないのでは、魔裟斗に勝つためには、2回ダウンを取らなければならないだろう。
通常、ダウンを取れば少し安心して攻撃の手を緩めるものだ。
そこに魔裟斗がラッシュして攻勢のように見えたが、相手もそれなりに反撃していた。
ダウンを超えるほどのポイントを得たとは到底思えなかった。
手数だけは多かったが、通常の試合であれば、魔裟斗は負けていたと思う。
相撲協会の八百長が話題になっているが、K−1よ、お前もか?と言いたくなる。
私の考えではどうみても佐藤嘉洋の勝ちだったと思う。
決勝戦でもアルトゥール・キシェンコ (ウクライナ/キャプテン オデッサ)がダウンを奪ったにもかかわらず、判定では魔裟斗の方がポイントが上、という信じられない判定結果だった。
ダウンを奪うにはそれなりに全力を出しているはずである。それで勝ったと思うのはどうかと思うにせよ、多少は守りに入るだろう。その場合でも、必死で反撃した(ダウンした)選手が逆転することはボクシングではほとんど無い。逃げ切るのが普通である。
その点、K−1はダウンに対するポイントがたったの2点というのは低すぎはしないか?
これならダウンを奪ってもいくらでもポイントで逆転できてしまうだろう。
通常は柔道なんかでも、ダウンすれば技ありか1本で、ダウンはほとんど1本に近い決定的なものだと思う。
それがダウンした方が判定で勝つ、というのはどうにも不思議な判定としか言いようがない。今回のK−1 MAXには少なからず失望した。