これは、エール大学(ハーバード大学という説もある)の調査で、明確な目標を紙に書いて毎日確認し、それを続けていた3%の卒業生の年収の合計が残り97%の年収の合計を上回ったから、とされている。
確かに目標を紙に書くことで、忘れなくなる効果はあるだろう。
例えば、今ギリシャに旅行に行きたい、という夢を持っていたとしよう。
しかし、明日になれば、ニューカレドニアに行きたい、と言う風に夢が変わってくることもある。
最近の子供の中には夢が見つからない。今日は歌手になりたい、明日は、漫画家になりたい、さらには、格闘家になりたい、など夢がころころ変わって行く子供もいたりする。
そういう飽きっぽい人間にとっては、何か夢というか目標を決めて、それを常に意識することは目標達成の近道になるだろう。
だが、例えば、オリンピックで優勝したい、と思っている選手がいるとしよう。
彼、彼女はそれを紙に書いて貼るだろうか?
あるいは、ノーベル賞を取りたい、と思っている科学者はそれを紙に書いて研究室の自分のディスクに貼るであろうか?
アインシュタインがノーベル賞を取る、という貼り紙をしていた、という話は聞いたことがない。
例えば、今回の北京オリンピックで金メダルを取った以下の選手達のうち、何人が目標を紙に書いていたのだろうか?
北島康介、吉田沙保里、伊調馨、内柴正人、石井慧、谷本歩実、上野雅恵、上野由岐子、 江本奈穂、 坂井寛子、 染谷美佳、 乾絵美、 峰幸代、 伊藤幸子、 佐藤理恵、 藤本索子、 西山麗、 廣瀬芽、 三科真澄、 狩野亜由美、 馬渕智子、 山田恵里
確か柔道の上野雅恵だったかは妹さんが金メダルをかけたところを絵に描いて貼っていたというが、どれだけ効果があったかは不明である。
また、もし、単に紙に書くだけで試合に勝てるのであれば誰もがそうするだろう。
だが、現実はそんなに甘くは無く、オリンピック優勝と手帳に書いてあったとしても優勝者は世界で1人しか出ない。
この違いを生み出す理由が、目標を紙に書いたから、というだけではないように思う。
もちろん、優勝を目指していない選手が優勝することは稀ではある。
しかし、全く優勝するとは思わずに無心で戦った若手が試合をするたびに強くなり優勝してしまう、というケースも時々ある。無心の勝利などと言われたりする。
これらのことを考えあわせると、目標を紙に書くと実現しやすくなるケースは確かにあるが、必ず実現するとは言えず、また、紙に書かないから実現しない、とも言い切れないのではなかろうか?
現に私自身も目標を紙に書かずに東大にも入れたし、難関国家資格も取れた。大学の教授にもなれた。
夢・願望を実現する方法は必ずしも全ての人にとって同じではない。自分にしっくりくる
方法を選べばよい。


