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谷本歩実が女子柔道で金メダル

谷本歩実(コマツ)が女子柔道63キロ級決勝でデコス(フランス)に内股で一本勝ちした。
鮮やか過ぎるくらい鮮やかな一本勝ちだった。

デコスは谷本歩実に最近分がいいので、自信を持っていたようだ。それが深追いにつながり、逆転の内股を食らう結果となった。

デコスは負けたとき、放心状態で、審判にうながされてもなかなか立てなかった。それほど自信を持って望んだオリンピックだったのだろう。

谷本歩実はアテネ五輪に続く大会2連覇の快挙を達成した。アテネオリンピックの時の勝利も見事で、この子は強い、と感心したものだったが、今回の北京オリンピックでさらにそう感じた。

全試合一本勝ちで、しかも、それまでほとんど寝技で勝ち上がって来たが、決勝戦で内股を完璧に決めて投げ技で鮮やかに一本勝ちした。見ていても気持ちがよかったが、本人も飛び跳ねて喜んでいた。

実力が伯仲する中で、全試合一本勝ちを2大会連続で成し遂げたところに、底知れぬ強さを感じた。

他の選手と違い、危なげなく見ていられる選手だ。地味であまり脚光を浴びていないが、実力は文句無くトップである。今後ももうしばらく活躍してくれるだろう。

これで、日本の金メダルは日本柔道男子66キロ級の内柴正人(旭化成)、競泳の北島康介(日本コカ・コーラ)に続き3個目となった。マラソンの野口みずきの欠場が決まったので、1個分減ったかもしれないが、北島康介が2冠を取れば、4個と最低の目標は達成できる。

谷本歩実は攻撃的な柔道が持ち味で、アテネ五輪では5試合すべてに一本勝ちした。今大会もすべて一本勝ちした。おそるべき実力である。戦績は以下のとおり。

初戦(2回戦) バレト(ベネズエラ)が繰り出す背負い投げを冷静にかわし、開始1分すぎに横四方固めで快勝。

準々決勝 指導によるポイントを孔慈英(韓国)に先制されながらも、2分過ぎに上四方固めに入るとそのまま一本勝ち。

準決勝 アトランタ五輪金メダリストで昨年の世界選手権王者のゴンザレス(キューバ)が仕掛けた立ち技を返して倒し、上四方固めで一本勝ちしていた。

日本柔道のメダル獲得は内柴正人の金、女子48キロ級の谷亮子(トヨタ自動車)と女子52キロ級の中村美里(三井住友海上)の銅メダルに続き4個目となる。

これからまだ重量級が残っているのであと数個は金メダルもありうるだろう。

 ■谷本歩実(たにもと・あゆみ)アテネ五輪金メダリスト。世界選手権は2001年3位、05年2位、07年3位。攻撃的な柔道が持ち味で、得意技は払い腰、内また。158センチ。筑波大出。27歳。愛知県出身。