エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス夫妻の引寄せ(引き寄せ、ひきよせ)の法則という本を読んでいる。
この本は奥さんのエスターヒックスの方にエイブラハムという高次の霊が乗り移って、タイプしたものを本にしたものである。
そういう意味で青森のイタコのようないわゆる霊媒が高級な霊の教えを書いている形で書かれており、その内容も非常にわかりやすく、明確である。
ビル・ゲイツが触発されたという「ザ・マスター・キー」も名著で潜在意識についての理論が非常にわかりやすかったが、ヒックス夫妻の「エイブラハムとの対話 引き寄せの法則」はある意味、「ザ・マスター・キー」を超えるものと言っても過言ではない。
さらに言えば、ロンダ・バーンの「ザ・シークレット」など問題にもならないくらい高度で説得力のある内容と言える。
この本に書いてあることは非常に単純な論理である。
自分の望む方向に思考、意識を向けること
受け入れ、許すこと
この2つのことさえできれば自分の人生を思い通りにできる、
というような内容である。
引き寄せの法則は過去、ずっと隠されていた、とロンダ・バーンは言っているが、そんなことは全くない。
ザ・マスター・キーやワトルズの本、ナポレオン・ヒル、ジョゼフ・マーフィー、そしてヒックス夫妻の本と数えきれないほどの本が潜在意識と引き寄せの法則について書いてある。
そういう意味では、引き寄せの法則は何ら目新しいものではない。
その売り方、マーケティングで成功はしたが、内容は以前から言われているもので、ヒックス夫妻が「ザ・シークレット」の元祖という見方もできるだろう。
ただ、ひとつだけ気になるのは、エイブラハムの教えでは、他人は全く無視していい、影響は無い、というスタンスを貫いている点だ。
この点、聖書では、争っている人がいるなら、仲直りしてから祈りなさい、と書いてあり、また、ジョゼフ・マーフィーも他人を許し、愛するようにくどいくらいに書いてある。ユングの人類共通の意識というものがあるとすれば他人の思考に影響されることはありうることだろう。
つまり、他の本では、他人の思考の影響があると思わせる記述があるが、それがエイブラハムの本にはない。ある意味、愛がかけているような気がするのだ。
自分の夢・願望だけが引き寄せられ、他人は関係ない、というのがエイブラハムの教えである。
私としては、この点だけがひっかかるが、その他の部分は文句なく素晴らしい本である。


